ジュウケン(上伊那郡飯島町)は、健康住宅をコンセプトに注文住宅を設計施工しています。無垢材をふんだんに使うのも、第一に人に優しい素材であり、家族の健康の助けとなるからです。無垢材にこだわる工務店のなかでも特徴的なのが工法で、神社・仏閣と同じつくり方と聞けば、その耐震性・耐久性はお墨付きです。本格和風住宅を得意としますが、伝統技を現代の住宅にも納得価格で生かせるのが同社の強み。ここにご紹介するお宅も、お客様のご要望を取り込んだ完全自由設計です。
【動画】木の温もりあふれる開放的な家
N邸はゆるやかな傾斜の切妻屋根が優しげで、伊那谷の山並みによく似合います。どっしりした構えと大屋根、庇の軒天のつくりに和の趣を見せながら、外壁の色の選択や玄関ドアのデザインなどはモダンで、両者がうまくバランスをとっています。大きなウッドデッキは周囲の自然をアクティブに楽しむ工夫ですし、このおおらかな風土に馴染みながら、子育て世代に支持される要素を備えているのです。
家族の中心となるLDKはこのお宅を象徴する場所です。屋根のかたちをあらわした天井まで伸びやかに広がる吹き抜けの大空間は、ジュウケンが誇る「長尺軸組通し貫工法」が支えています。一般的な木造在来工法より堅固で地震に強い工法ですが、高い技能が必要で、施工できる工務店はひと握りしかありません。
壁や天井に杉の無垢材、床には安曇野産松材を使いました。窓を彩る豊かな緑や澄んだ空も手伝って、贅沢なつくりの山小屋を家族で借り切った気分です。
長尺軸組通し貫工法
自社工場・倉庫
ジュウケンでは、10年以上自然乾燥させた、なるべく無節の材を色目、木目を合わせて施工します。室内全体が心癒やされる温もりにあふれていのは、木の素性と使い方を心得た技のたまものでしょう。LDKのカウンターを造作した樹齢200年の杉材、梁の欅材などは、同じものが2つとしてない自然素材の魅力を匂わせ、お施主様の優越感をくすぐります。
健康住宅をうたう以上、信州の冬の厳しい寒さや夏の蒸し暑さへの対策も万全です。断熱と通気を両立させたW・W(二重断熱・二重通気)工法により、部屋ごとの温度差、床と天井との温度差を解消し、空気も清浄に保ちます。一年を通じて快適に過ごせるだけでなく、省エネにも役立つ工法です。
無垢材を駆使し、伝統的な工法で建て、住環境にも気を配りながら、ジュウケンでは完全自由設計で家族の要望に応えてくれます。お施主様の声に同社がどれだけ耳を傾けてきたか、N邸でも生活動線や家事動線、適所の造作収納など、普段意識しないけれど暮らしやすさへ確実につながる点にまでしっかり表れていました。
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